CIRSE2015に参加して

宇佐見 陽子
ポルトガル 2015.9.26?30

 
 
  この度CIRSE2015(リスボン 9月26日~30日)に参加させて頂きましたので報告させて頂きます。
CIRSEは初めてで少し不安もありましたが、実際にはとても楽しむ事ができました。参加人数は6500人程度で多すぎませんし、会場面積の規模も広すぎず、会場内の移動で無駄に疲労する事はありませんでした。多国の方が会場内で活発に会話している光景がとても好印象でした。学会場はリスボン中心部から車で西に10分ほどのやや郊外にあるコンベンションセンターで、テージョ川のほとりにあり、景観がとてもよい場所でした。宿泊施設が多いリスボン中心部からは少し離れた場所で、アクセス的にはやや不便でしたが、晴天にも恵まれ、爽快な気分で過ごせました。
 
 
 ただ、現地滞在3日間は短すぎました。今後、出席を検討されている若手の先生は現地5日位の滞在ですと学会と観光をバランスよく楽しめると思われます。

 プログラムは、教育講演やハンズオンの数が多く充実していました。SSは最近のトピックスを中心に構成されていました。これらは午前のゴールデンタイムに設定されていました。一方で、口演発表(Free Paper)は夕方に短時間のみ設定されていて、会場もそれ程満員ではなく、日本との差異を感じました。ポスターは474個で例年より少ない様に感じました。ポスター発表は現地で好きなだけpdfにダウンロードし、その場でメールに送ることができる点は情報共有と保存という点でとても助かりました。ただ、ポスター発表者に直接お会いする事が出来ない点は一方通行感があり少し残念でした。RSNAのように質問時間が設定されていても良いのかもしれません。
 
 
 今回特に印象に残った演題は減量手術(Bariatric embolization)でした。左胃動脈塞栓での体重減少の程度(一か月後3.9±1.8kgの減量)からは劇的効果がない様にも感じましたが、肥満大国アメリカの切迫感、減量塞栓術への期待と気合を感じました。機器展示は規模の大きさに圧倒されました。DeviceではEOS(PTFEでできたプラグ)が印象的で、今後日本への参入を期待したいです。
 
 
 ハンズオンはコイル塞栓術の項目を事前予約して参加しました。血管モデルを用い各コイルの使用感(RUBY、AZURなど)を体験してみました。参加者のレベルにバラツキがあり、コイルを使用したことの無い人が多かったように感じました。コイルにこだわりを持って使用している者としては新しく得るものは少なかった様に思います。講師の先生に技術的な点でもう少し食い下がればよかったと後悔しましたが、英語力が足りずかないませんでした。英語力は次回への課題としたいと思います。各発表の詳細は
IVR学会に提出しましたのでHPを参照くださいますと幸いです。
 
 
 
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